徒然なるままに…。

自由に気ままに綴ります

天獄と地国

いじめ

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相手に苦痛を与える行為であり、児童の一定の人間関係のある人物から、精神的、物理的な攻撃を受けたことで苦痛を感じていることでありる

「自尊心を損なわせ弱体化させることを目的とした、執念深い、冷酷な、あるいは悪意のある企てによる、長期に亘って繰り返される不快な行為」である

 

 

 

絶対的な悪行であり

絶対になくならない悪行

 

 

これを読んでいる人もイジメの

被害者になったり

加害者になったり

傍観者になったり

そんな経験はあると思う

 

 

川上未映子さんの『ヘヴン』を読んだ

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川上未映子さんの小説は『夏物語』に続いて

また新たな答えの出ない問題提起を突き付けられた

 

普通の小説だったらイジメは良くないという

短絡的なメッセージの作品に着地することが多いと思うが

川上未映子さんはそんな表面的で意味のない表現はしない作家さんだ

人間の心の中にある愚かで無意味で理解不能な部分を掘り下げリアルを辛辣に表現している

そんな川上未映子さんの小説が好きだ

 

 

 

小説の中にこんな会話の描写があった


209ページより

無意味なことをするなって君は言ったね?
無意味ってことには賛成できるけど、
そんなの無意味だからいいんじゃないか。


それにたいして放っておいてほしいと君が感じるのはもちろん百パーセント、君の勝手だけど
まわりがそれにたいしてどう応えるかも
百パーセントまわりの勝手だ。

つまり、なにかを期待して話すのは君の勝手だけど、僕がなにを考えてどういう行動にでるかについては君は原則的にかかわることはできないってことだ。

べつに君じゃなくたって全然いいんだよ。
誰でもいいの。
たまたまそこに君がいて、たまたま僕たちのムードみたいなのがあって、
たまたま一致したってだけのことでしかないんだから

 

 

 

衝撃的な会話だった

理解や納得してはいけない言葉だけど

腑に落ちてしまった…

 

『誰だっていい。たまたま君がそこにいたから』

そんな偶発的なイジメが存在する現実

 

 

突き詰めるとイジメは『快楽』でもあるのかとも思う

人間のDNA内にはそんな自己顕示欲や弱肉強食的な快楽が

埋め込まれているのではないかと思う

 

 

その快楽を《理性》で抑えられるか

『自制心の有無』

相手が嫌な気持ちになっているかもという

『想像力の有無』

によってイジメをするしないの違いが出てくると思う

 

 

そう考えるとイジメをする奴は

あきらかに人間として大切な感覚が欠如している

 

 

手っ取り早い解決策は

少年法の改正をして

刑事事件として法で裁いていくのが

一番現実的だと感じる

 

 

 

人間に《感情》という性質があるうちは

この世から争いは無くならない

受け入れ難い現実だが

それがこの世界で生きていくという事だと思う

 

 

もしも自分が被害者になったら…

もしも自分が加害者になっていたら…

もしも自分が傍観者になっていたら…

 

 

果たして自分はどんな行動をとれるのだろうか?

 

 

そんな事を思いました

 

 

【後記】

世界は想像以上に広く、相性の合う人間は必ず存在する

絶対に命は大切に。

 

 

ではまたCiao!